言いにくいことをスムーズに伝える表現

ビジネスシーンに限らずプライベートでも、相手の行為をお断りしなければならない場面や、
自分の意思を切り出しにくい場面はあるものです。
そういった場面でも敬語を使用することで相手に不快感を与えることなく、こちらの意思を伝えることが
できます。

失礼のない断り方
例1:お酒のすすめの断り方

①「残念ながら苦手な体質なんです。○○さんは、お強いのですね。おつぎします。」

飲めない時、飲みたくない時に断るのは失礼ではありません。
そういった場合は相手にお酒をすすめながら辞退すれば、場のムードを壊さずにすみます。
また、途中で断る場合は「少し休憩です」と明るく伝えることで、相手に不快感を与えることなく断ることができるでしょう。
②「あいにく不調法で申し訳ありません」

「不調法」はへりくだった気持ちがこもる言葉なので目上の人にはこのフレーズがよいでしょう。
③「今日は体調が悪いのでやめておきます」

いつもの飲み仲間にはこのフレーズで問題ないです。
〈NG〉
「飲めないので」「お酒は嫌いなんです」「けっこうです」
という相手をシャットアウトするようなものの言い方は避けましょう。

例2:お酒の席でのセクハラ

①「尊敬する○○さんのお言葉とは思えません。大変残念です」

②「失礼ですが、お酒が少し、過ぎていらっしゃいませんか」

③「そのようなことをなさっては、お立場に傷がつきませんか」

お酒の席ではセクハラ発言やセクハラ行為が起こりがちです。
そういった場面では、いつも以上に丁寧な言葉によって相手との距離をおきましょう。
感情的にならずあくまで冷静でいることがコツです。

例3:訪問した際に家に上がるのをすすめられた時

①「ありがとうございます、ただ今日は他に立ち寄るところがありますので、ここで失礼いたします」

②近くに車を待たせてありますので、本日はここで失礼いたします」

③「これから家族と待ち合わせておりますので、いずれゆっくり伺います」

〈NG〉
「今日は忙しいので」
→多忙を理由にするのは偉そうな印象を与えます。

「お顔を見にきただけですから」
→断りの理由としては弱い

「いや、いいです」
→相手に対して大変失礼な言い方になります。
迎える側は「上がってください」と進めるのが流儀ですが、
相手が断ったらすんなりと引き下がるのが現代風の流儀です。

訪問する側も相手にきちんと意思を伝えた方が助かります。
例4:来客側から辞去をきりだすとき

①「お話が楽しくて、つい長居してしまいました、そろそろ失礼いたします」
→基本はこれで問題ないです。

②「そろそろ、おいとまいたします」
→「おいとま」でより丁寧になります。

③「話し込んでしまいました、もう帰らなくては」
→親しい人にはこの言い方が自然です。
〈NG〉
「次の予定があるので、失礼します」
→多忙を理由にするのは味気無いので避けましょう。
訪問した際そろそろ帰らなくてはならない場面では、相手に失礼にならない言い方で帰る意思を伝えます。

例5:来客に帰って欲しい時

①「申し訳ありませんが、今日中に銀行に行かなければならない用事があるのです。お見送りがてら駅までご一緒しませんか」

②「○時に出かけなければならないので、そろそろ支度をしなくては」

③「明日、早朝会議なんです。今度またゆっくり話しましょう」

〈NG〉
「お時間は大丈夫ですか?」とストレートに尋ねるのは失礼です。
またイライラした態度で何度も時計を見る行動も相手に不快感を与えます。
なかなか来客の方が帰ってくれない時、失礼なく切り出すにはどうすれば良いか悩みますよね。
そういった場合は“予定や都合があるので、この辺で”という言い方にすると角が立ちません。
以上のように伝えれば相手に不快感を持たれることなく、自分の意思を伝えることができます。

また相手に言いづらいお詫び、依頼、断りといった場面でも不快感を与えない話の流れのコツがあります。

 

お詫びをするときのコツ
①お詫びと反省の言葉で始める
申し訳ないという気持ちを態度でもあらわしながら、誠意を持ってお詫びします。
相手に大きな迷惑をかけた時は「反省している」という表現も添えましょう。
②簡潔に事情を説明する
事情の説明も必要です。
ただし「自分に落ち度はなかったのに」と思っていると、自然に言葉にあらわれてしまうので注意が必要です。
③解決策や今後の決意を示す
ビジネスシーンでは、解決策をきちんと示すことが重要であり、誠実のあらわれでもあります。
「二度としません」「これから気をつけます」という決意を結びましょう。
〈NG〉
どうしてそうなったかという理由から話すと言い訳ががましく相手に受け取られるので注意が必要です。

 

依頼をするときのコツ
①お願いがあることをまず伝える
いきなり「〜してほしいのですが」と言われては相手も面食らいます。
依頼の話であることを“予告”してから本題に入りましょう。
②用件は具体的に
いつまでに何をしてほしいのか、5W3Hをはっきりさせながら簡潔に伝えます。
事情の説明が長すぎると、回りくどい印象を与えます。
③なぜ相手に頼むかを説明する
「あなただからこそ」「あなたしかいない」など、多くの友人・知人の中でなぜ相手にその件を頼むかを、
相手への尊敬と信頼をあらわしながら説明します。
④受諾をお願いする
相手に迷惑をかけないことを誓い、依頼を聞き届けてほしいとお願いします。
〈NG〉
押しつけがましく、無理強いするのはNGです。
丁寧な言葉を選んでお願いをし、引き受けるかどうかの判断は相手に委ねましょう。

 

断るときのコツ
①相手へのお詫びや感謝
「申し訳ありませんが」「お誘いいただき、ありがとうございます」など、
まずは相手のアクションに反応する言葉で切り出します。
②断りの返事と理由
「気が進まない」など相手をシャットアウトするような態度では相手が不快になります。
本来は受諾したいのだが、という誠意を見せながら断りの理由を伝えましょう。

③代わりの案を示す
「できません」と否定形で終るのではなく「○○ならできる」と肯定形で結ぶのが、
断る場合に限らず、相手に好印象を与える秘訣です。

結論ははっきり、でも相手が納得できるような理由を添えて誠意を見せるのが、上手な断り方のコツ。
相手を不快にさせないよう、ソフトな言い回しを使うことも大事です。

 

苦情・催促を伝えるときのコツ
①お願いや問い合わせとして切り出す
「○○をやめろ」「早くしろ」の厳しい口調では相手も不快になります。
「○○のことでお願い(お尋ね)があるのですが」と切り出します。
②自分の迷惑や不都合を冷静に説明する
苦情・催促の内容を客観的に説明します。
そのときに「何かの間違いでは」「ご事情がおありでしょうが」と相手に共感する姿勢を示すと柔らかい印象になります。
③どうしてほうしいかを具体的に示す
「困る」と言うばかりでは、相手も対応のしようがありません。
相手が実現しやすいよう、「このようにしてほしい」と具体的に頼みましょう。
ビジネス上の苦情でも、言い方によっては、相手との関係が悪くなってしまいます。
感情的にならずに協力や確認を求めるように伝えるのがコツです。
言いづらい内容でもこのようなコツを踏まえて相手に自分の意思を伝えることで不快感を与えず、
相手とスムーズにコミュニケーションがとれます。

 

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