日経DUALにこんな記事がありました。放任主義の夫と過保護な妻の1人息子に対する価値観の相違が書かれています。
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=2082&page=1
この記事で面白かったのは、放任主義の夫は長男として過保護に育てられ、妻は次女で本人主義で育てられた2人が、子育てに対しては全く真逆の価値観を持っているという点。子供の頃自分はこうしてほしかった、という願望が自分の子育てに影響しているという事だと思います。
私の母もそうかもしれません。長女として家事や弟達の世話を任され、自分が勉強する時間や機会がなかった分、私は一時殆ど毎日習い事に通っていたというほど教育熱心に育てられました。父は次男で自由奔放。それは変わらず、ある意味「自分を持っている」とでも言えるのでしょうか(笑)。
そんな両親は記事で紹介されているように過保護 x 放任主義というコンビで私を育ててくれました。どんな人間に育ったかはまたどこかで触れられればと思いますが、感じる事は2人の違った意見があったからこそ、随分助けられた事があったなということです。なるべく苦労をしないようにと中学からエスカレーター式の女子校の私学に行き、好きだったバレエのレッスンに明け暮れた毎日だったある意味偏った環境で育っていると、さすがに母親も「これではいけない」と思い、高校夏休みからアメリカに行く機会をもらいました。
そんな中、エスカレーター式で上の大学に行くよりは海外の大学に進学した方がいい、との母の助言もあり、海外留学を目指すようになりました。高校3年生の時、大体の友人が上の大学に進学するという話をしていると、ふいに海外留学する事の不安から迷いを感じる事がありました。両親に、「まずは日本の短大を出て留学するってのはだめかな?」と聞いたところ、放任主義だった父が放った一言。
「そんな中途半端な心構えだったら留学なんて止めてしまえ!」
そこからは留学に向けて迷いなく準備を進め、カリフォルニア州サンフランシスコ近郊にある4年生大学へ入学・無事卒業する事ができました。過保護だった母も色々な経験をし、私に冒険する大切さを教えてくれ、放任主義だった父も母の教育への熱意に感化されたのか、言う時にはビシッと決めてくれました。守るだけが全てではない、新しい事にチャレンジし、そこから生まれてくる価値観や方向性が自分のそれからを変えてくれる。そういう刺激を相互に与えられる関係性を構築していきたいと、この記事を読んで強い思いました。